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旅先の冷蔵庫にまずぶち込んでおかなくてはならないのが、水とビールだ。
滞在先が決まったら、まず近所のデリを探して水分の確保をする。ご承知のようにアメリカはビールがとにかく安い。何処のデリでもバーゲン・プライスのビールが山積みしてあって、銘柄は店によって違うが、だいたい6本入りで$5.00〜$6.00ってとこが相場だ。1本¥100前後と言う環境を考えると実に羨ましい限りである。

アメリカで飲むアメリカン・ビールの美味さは格別なのだが俺のお気に入りはSTEEL RESERVEと呼ばれるマイナー・ブリュアリーのビールだ。ハーレムのデリに行けば何処にでもあるのだが、ミッドタウンやヴィレッジでも怪しげなデリに行けば見つける事が出来るのだ。
このビール、とことん安い!
500cc入りのビンがなんと99centなのだ。ちゃらんぽらんには「チュ〜〜ト半端やなぁ〜、」と言われるかも知れない値段設定だが、抜群にコストパフォーマンスが高い事には違いない。

味の方なのだが、アメリカン・ビール特有のクリスピーさはあまりない。かと言ってホップが効いてるって感じでもないのだが、何故か飲み応えがあるって言う感じなのだ。
それもそのはずでボトルを見るとアルコール分は8%と表示されていた。コイツで飲み応え感を出すと言う卑怯な手を使っているわけだが、こっちとしてはより酔うわけだから、逆に大歓迎なのだ。事実普通のビールのつもりでグイグイやってると、意外に酔っている自分に驚いたりするのが気持ちいい。

夜のハーレムでコイツを買うのもまたオツなものだ。
治安がましになったとは言え、ハーレムのデリは夜になると閉店しているように見える。ところがこれは万引き及び強盗対策で実は入り口の横に小窓が開いていて、窓の向こうに座っている店員に欲しいものを頼んで、それを取って来てもらって現金と引き換えに商品をもらうと言うシステムなのだ。たかがビールのディールなのにどこか怪しげな光景がハーレムに来た気分をいやが上にも盛り上げる。

同じような芸風のビールにOld Englishと言うのがある。
これはSTEALより幾分高いのだがラッパー連中がジャケットで持っていたりするので、話題を呼び、最近日本でも手に入るようになった。
誰か安モンのラッパーがSTEELを使ってくれないかなと、俺は密かに期待しているのだ。


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