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KANKAWAと則竹、言わばDRIVEの縮小ユニットで結成されたのがこの"NORI 413"である。
同じメンバーとは言えそのアプローチは180度違う。こちらの方はK-122にも通じる純然たるJAM BANDなのだ。
Kは最小単位のユニットなればこその100%JAMの可能性に賭けたかったのだろうか、それともDRIVEのJAM化に向けてのひとつのプロセスなのだろうか、いずれにしても思い付きにも似た発想で出来上がったこのユニットは実はRAGでの則竹裕之3DAYSの楽日で実現した。

スタート部分だけの取り決めで後は流れに任せてストーリーが展開されると言った
いつものJAMのスタイルで演奏は始まった。
わざわざこの日のためにBASHでやったリハが効いているのか結構スムースに緊張感が途切れる事無くJAMは進んだ。気をよくしたKは2ndステージになってもヒートアップしたままだ。普段は終演近くに披露する "Summer Time"に乗せての"語り"に早くも前半部分で突入した。
ヤバイッ!
俺のとっさの予感は的中してしまった。Kはそのほとんどのエネルギーをこの"語り"に費やしてしまっていたのだった。
抜け殻のようになってしまったKからは、あの独自のオーラを感じる事さえ出来ない状態になってしまっていたのである。一瞬、焦りが脳裏をかすめたものの長めのMCで息を吹き返したKは何とかこの日を乗り切ったのだった。
それにしてもこれほどアグレッシヴな則竹をファンのみんなも見た事が無かったのではないだろうか。

所変わって2回目のJAMはKのホームバーとでも言うべき六本木のBASHで行われた。
今回は少し遊んでみようかって事で
TattooPartyにする事になった。何も本当に彫る必要は無い。プリントでもいいからTattooして来た人にはチャージのサービスがあると言う程度のものだ。
軽い気持ちで企画したものの、このPartyを危ぶむ問い合わせの電話も多かったらしい。洒落は洒落として気楽に楽しんでもらいたいものだ。

迎え撃つ我々もスッピンでは失礼なのでTattoを仕込もうと思ったものの、一時期あれほど流行っていた転写型Tattoシールはほとんどの店で既に
在庫処分されていたのだった。
やっとの思いでゲットしたデッドストックを3人で分かち合った。協賛してくれたクリスタル・タトゥーもプラスして我々の武装は完璧なものとなった。

前回のRAGでの経験が
大きなプラスになっていることは言うまでも無い。
3人ならではの阿吽の呼吸は明らかにステップアップしていた。予測が出来る事と、出来ない事とのバランスこそJAMの生命線なわけで、このバランスが崩れてしまうと演奏からスリルが消え失せてしまう。
とは言えこのバランスを演出してしまうと、それこそ嘘臭いJAMになってしまう。ここらあたりのサジ加減が実は難しいのである。

この日の2ndステージはどうやら
ダンス・モードに突入しそうな気配だった。
我々も意識的にGROOVEをキープする事を念頭にJAMする事にした。結果的にはこれで"NORI 413"のひとつの理想形が浮き彫りにされる事となった。
たとえダンス・クラシックであったにせよ、このスタイルならJAM化は可能だ。

Kも予想以上の手応えに
超満足の御様子で、光り輝いて見えるのはクリスタル・タトゥーの性だけではなかったようだった。







應典院、春一番と2回にわたって繰り広げられてきたBON-NOindaHOUSEも、遂に初の東京進出だ。実は今回は以前より大きくバージョン・アップされているのだ。KG−KはREASONなるソフトをG3に搭載し、これによってベーシック・リズムを自由に引き出せるようになった。
このソフトは言わば複数のサンプラーをシンクした状態で自由にコントロール出来る優れもので、無数のリサイクル・ファイルをリアルタイムに切った、貼ったする事で微妙なニュアンスまで意のままに表現できるのだ。これでKGはもうドラムマシンから解放されるわけで、それこそあらゆるビートを瞬時にた叩き出す事が出来るようになったのだ。質のいいファイルさえストックしておけばどんなスタイルの音楽にも最高の状態のバックトラックが瞬時にして出来上がるって趣向だ。KGのスクラッチの技もより映えるというものだ。

俺も今回は
LOOP STATIONなる秘密兵器をゲットしての参戦となった。これはリアルタイムでループが作れるマシンで、自分が弾いたラインをその場でサンプルして即座にループさせる事が出来るってわけだ。これで坂田さんが指摘していた中音域の弱さもアディショナルのベースでかなり補正出来る事だろう。
会場に着くと大阪から車で乗り込んだKGは$HINとSCREWの2人を拉致してきていたのだった。KGと$HINは長年のコンビだ。
2人の織り成すスクラッチが如何に絡んで来るのか、今から楽しみである。
人員的にもバージョン・アップされたBON-NOindaHOUSEは巨匠、坂田明と共にサウンドチェックに突入した。明らかに厚味を増したサウンドにメンバー一同にやつきながらも前回の反省点をチェックしつつ本番に向かった。

クラブならではのレイトフィットとは言え折からの悪天候で入りは芳しいとは言えない状態だった。
こう言う新しい試みは得てして二の足を踏まれるものである。ましてはJAZZのフィールドとクラバー達の間にある距離はまだまだ大きい。これを埋めるにはまだまだ時間はかかりそうだ。若干の寂しさはあるもののそんな事はお構い無しでKGのターンテーブルからこの日のGigは始まった。
さすがにKGと$HINのコンビネーションは強力で、
新兵器REASONから繰り出されるウネリの効いたGROOVEはさすがにドラムマシンとは一味も二味も違う。時としてドラマーがいるんじゃないかと錯覚させるような瞬間もあった。でも後で聞いたのだがKGと$HINの間ではスペースを巡って熾烈な戦いがあったと言う。
とにかく複雑さを増したバックトラックのお陰で俺たちはすっかりハイになっていったのだった。

俺のLOOP STATIONもよく働いてくれた。KGのトラックとピタッと来た時などは自分でプレーするのとは違った
心地よさを初めて経験する事となった。
考えても見れば自分のプレーをライヴで聴きながら演奏するなどと言う事は今までにはあり得なかったわけだから。この不思議な時間はどうも病みつきになりそうである。

中音域のアジャストと共に
坂田さんのヴォーカルとサックスもますます冴え渡った。
それにしても声といい、サックスと言いホントによく鳴る人だ。Faiの壁から俺たちを見下ろしているアートマネキン達の隅々に至るまで鳴り響く様を見ているとマネキン達があたかも命を持っているようにすら感じたのだった。

2日間、4ステージを終え、BON-NOindaHOUSEもひとつのスタイルが見えてきたように感じた。夜明け前に始まった打ち上げの席で、ドラマーが創り上げる世界と違い、留まる所を知らないエネルギーを連続できるDJ達のGROOVEを堪能した坂田明は一言叫んだ。
「山下トリオ、想い出しちゃったなぁ〜!」








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